2026.02.12 02:10論文「日本陸軍少将・大場弥平によるクラウゼヴィッツ『戦争論』研究――武藤章(陸軍中将)からの受容と修正を軸として」(学術誌『戦略研究』第38号掲載、査読有り)論文主旨本論文は、これまで踏み込んだ研究が行われてこなかった日本陸軍少将・大場弥平(1883–1966)による『戦争論』研究・要約本を対象とし、その研究背景に陸軍省軍務局長を務めた武藤章(陸軍中将)の論文「クラウゼヴィッツ、孫子の比較研究」との関係を見出すものである。まず、明治期...
2026.01.28 01:00【新装改訂版】『戦争論』 レクラム版(芙蓉書房出版)『戦争論』レクラム版の初版刊行から25年を経た新装改訂版では、日本クラウゼヴィッツ学会が訳文・註・解説を全面的に点検し、精確性を担保したテキストとして再提示している。加えて、クラウゼヴィッツの生涯と思想、小著の成立、現代戦争への射程を扱う論稿・解説を収録し、初学者にも読解の入口を...
2023.11.01 01:00論文「クラウゼヴィッツ『戦争論』でウクライナ戦争を考える」(学術誌『戦略研究』第33号掲載、査読有り)論文主旨本論文は、クラウゼヴィッツ『戦争論』の理論枠組みを手がかりに、2022年に始まったロシアによるウクライナ侵攻を分析したものである。戦争を「政治の延長」と捉える古典的視点を用いることで、日々変化する戦況の背後に潜む本質的な構造を照射しようとする試みである。まず「絶対戦争」と...
2023.11.01 01:00書評『近現代軍事戦略家事典~マキャヴェリからクラウゼヴィッツ、リデル・ハートまで~』(今村伸哉監修、小堤盾・三浦一郎編、原書房)(学術誌『戦略研究』第33号掲載)書評要約『近現代軍事戦略家事典~マキャヴェリからクラウゼヴィッツ、リデル・ハートまで~』(今村伸哉監修、小堤盾・三浦一郎編、原書房)は、16世紀から第二次世界大戦前夜までに活躍した71名の軍事戦略家を取り上げ、その思想と戦略理論を体系的に紹介する事典である。本書は「調べるための事...
2021.11.10 01:00著書『戦略思想史入門——孫子からリデルハートまで』(ちくま新書)本書は、古代から現代に至るまでの戦略思想を整理し、その本質を中心に解説したものである。孫子、マキャヴェリ、ジョミニ、クラウゼヴィッツ、リデルハートなど主要な戦略思想家を取り上げ、それぞれの思想が生まれた歴史的背景や、戦略思想・用兵思想の流れを明快に示している。従来の入門書は各思想...
2019.12.06 01:00共著『失敗の本質と戦略思想』(ちくま新書)本書は、日本の組織論研究においてロングセラーとなっている『失敗の本質』を、孫子やクラウゼヴィッツといった古典的戦略思想の視座から再読し、現代へとつなぎ直す試みである。『失敗の本質』は大東亜戦争における日本軍の組織的失敗を分析した研究として広く知られるが、その際には戦略概念を限定し...
2025.08.26 01:002024年秋期講座(明治大学リバティアカデミー)『教養としての戦略学「戦略論・戦略思想と経営学・ビジネス戦略を「越境」して考える~軍事領域とMBA的領域の比較~」』第5回 「現代の戦略」とビジネス知性全般との比較を行ってこれまでを総括する要約(24年12月19日実施)最終回では、リデルハート以降の戦略思想をたどりつつ、現代の戦略とビジネス知性を比較し、5回の講義全体を総括した。第二次世界大戦後、核兵器の登場は戦略論を大きく変容させた。核戦争...
2025.08.24 11:002024年秋期講座(明治大学リバティアカデミー)『教養としての戦略学「戦略論・戦略思想と経営学・ビジネス戦略を「越境」して考える~軍事領域とMBA的領域の比較~」』第4回 リデルハートの間接アプローチとビジネスプラン、ストラテジー、マーケティング論を比較して考える要約(24年12月12日実施)第4回のテーマは、イギリスの軍事思想家リデルハートが提唱した「間接アプローチ戦略」と、それを現代ビジネスに応用する視点であった。リデルハートは第一次世...
2025.08.23 12:002024年秋期講座(明治大学リバティアカデミー)『教養としての戦略学「戦略論・戦略思想と経営学・ビジネス戦略を「越境」して考える~軍事領域とMBA的領域の比較~」』第3回 クラウゼヴィッツの『戦争論』とビジネスストラテジー、オペレーション論、ゲーム理論など比較して考える要約(24年12月5日実施)本講義ではクラウゼヴィッツ『戦争論』を中心に据え、その思想を現代ビジネスの戦略論、オペレーション論、さらにはゲーム理論と比較した。議論の軸は「合理...
2025.08.22 01:002024年秋期講座(明治大学リバティアカデミー)『教養としての戦略学「戦略論・戦略思想と経営学・ビジネス戦略を「越境」して考える~軍事領域とMBA的領域の比較~」』第2回 マキャヴェリ『君主論』『政略論』のリーダー論・組織論とビジネスリーダーシップ論等を比較して考える要約(24年11月28日実施)本講義では、戦略思想家マキャヴェリを取り上げ、彼の代表作『君主論』と『政略論(ディスコルシ)』を中心に、現代のMBA領域で扱われるリーダーシップ論...
2025.08.21 05:002024年秋期講座(明治大学リバティアカデミー) 『教養としての戦略学「戦略論・戦略思想と経営学・ビジネス戦略を「越境」して考える ~軍事領域とMBA的領域の比較~」』第1回 「孫子」の兵法と経営戦略論、オペレーション論、コーポレートファイナンス論等を「越境」して考える講座要約(24年11月21日実施)本講座は、軍事とビジネスの双方で用いられる「戦略」概念を比較し、相互に学び合うことを目的としている。軍事は流血や命令の絶対性を伴い、資金は国家か...
2023.12.27 08:002023年秋期講座(明治大学リバティアカデミー)「戦争と倫理・戦略と道徳を考える」(教養としての戦略学)第3回 現代の戦争と倫理・戦略と道徳要約(23年12月21日実施)本講座の最終回では、現代の戦争をめぐる倫理・戦略・道徳の問題を取り上げた。これまで学んできた古代思想(孔子・孫子)、近代の理論家(クラウゼヴィッツ・カント)の議論を踏まえつつ、ウクライナ戦争やイスラエルとガザの紛争...
2023.12.27 05:002023年秋期講座(明治大学リバティアカデミー)「戦争と倫理・戦略と道徳を考える」(教養としての戦略学)第2回 近代の戦争と倫理・戦略と道徳 要約(23年12月14日実施)第2回は、近代における戦争観と倫理思想を考察するため、クラウゼヴィッツとカントを取り上げた。フランス革命とナポレオン戦争を背景に、戦争は従来の王侯間の戦いから国民を動員した「国民戦争」へと大きく変貌した。クラウゼ...
2023.12.27 04:002023年秋期講座(明治大学リバティアカデミー)「戦争と倫理・戦略と道徳を考える」(教養としての戦略学)第1回 古代の戦争と倫理・戦略と道徳要約(23年12月7日実施)本講座の第1回では、古代中国の「孫子」と「孔子」を軸に、戦争をめぐる“目的の倫理”と“プロセスの倫理”の違いを考察した。戦争は単に「悪」と「善」で割り切れるものではなく、歴史の中で常に倫理と結びつきながら語られてきた...
2023.06.22 01:202023年春期講座(明治大学リバティアカデミー) 『教養としての戦略学「孫子とクラウゼヴィッツの戦略思想を学ぶ~ナポレオン戦争、大東亜戦争、ウクライナ戦争の現実を通して真摯に考える~」』第3回講座要約(23年6月15日実施)本講義は春期講座の最終回として、西田が「現代戦と戦略思想」をテーマに、ウクライナ戦争を中心に古典的戦略理論を検討したものである。孫子とクラウゼヴィッツという二人の思想家を参照しつつ、情報戦やハイブリッド戦、国家意思の問題などを具体的事例と関連...
2023.06.22 01:102023年春期講座(明治大学リバティアカデミー) 『教養としての戦略学「孫子とクラウゼヴィッツの戦略思想を学ぶ~ナポレオン戦争、大東亜戦争、ウクライナ戦争の現実を通して真摯に考える~」』第2回講座要約(23年6月8日実施)本講義は、明治大学リバティアカデミー春期講座の第2回として行われ、西田が「大東亜戦争と戦略思想」を題材に、孫子とクラウゼヴィッツの理論を軸に戦略の本質を検討したものである。具体的には、『失敗の本質』における日本軍の戦略策定の問題点、「統帥綱領」...
2023.06.22 01:002023年春期講座(明治大学リバティアカデミー) 『教養としての戦略学「孫子とクラウゼヴィッツの戦略思想を学ぶ~ナポレオン戦争、大東亜戦争、ウクライナ戦争の現実を通して真摯に考える~」』第1回講座要約(23年6月1日実施)本講義は、明治大学リバティアカデミー春期講座の第1回として、西田が担当したものである。テーマは「孫子とクラウゼヴィッツの戦略思想を学ぶ―教養としての戦略学」。ナポレオン戦争、大東亜戦争、そして現代のウクライナ戦争といった事例を踏まえつつ、古典的...
2022.11.30 01:202022年秋期講座(明治大学リバティアカデミー) 教養としての戦略学「古典戦略思想から現代安全保障を考える」第3回 日本の安全保障体制を考える要約(22年11月24日実施)本講義はシリーズ最終回として、日本の安全保障を総括した。戦後のみを起点とする議論の限界を指摘し、戦前からの連続性を踏まえる視座の重要性を論じた。特に中国の軍事力増強と台湾問題を中心に現実的脅威を分析し、日本の日米同盟...