2017.12.22 09:09インテリジェンスの基本は情報保全にあり【孫子・第10回】【前回までのあらすじ】大学の後輩であるY君に請われ、『孫子』についてレクチャーをすることになった「私」。商社での仕事に『孫子』のエッセンスを活かしたいというY君に、ミッドウェー海戦で活躍した名将・山口多聞の例を引きながら『孫子』の情報論をレクチャーする。***「基本的なことを聞き...
2017.12.08 09:00名将・山口多聞に学ぶリーダーシップ【孫子・第9回】【前回までのあらすじ】大学の後輩であるY君に請われ、『孫子』についてレクチャーをすることになった「私」。商社での仕事に『孫子』のエッセンスを活かしたいというY君に、『孫子』の情報論をレクチャーする。***「たとえばトップに大切な情報が上がるように、日本にも国家安全保障局(NSS)...
2017.11.24 09:00ITを駆使するだけがインテリジェンスではない【孫子・第8回】【前回までのあらすじ】大学の後輩であるY君に請われ、『孫子』についてレクチャーをすることになった「私」。商社での仕事に『孫子』のエッセンスを活かしたいというY君に、『孫子』の情報論をレクチャーする。***「孫子の情報論について、日本からみた北朝鮮情勢を例に考えてみよう。相手のライ...
2017.11.11 08:31情報を提供してくれる人間を大切にする【孫子・第7回】「一人の人間がどれほど優秀であっても、情報、指揮、リーダーシップにおいて万能になることはできない。孫子はその辺については人間を見限っている部分がある。だから、将軍やリーダーは情報・インテリジェンスに通じるために、それを提供してくれる人間をもっとも手厚く遇して、扱いなさいと喝破して...
2017.10.28 08:28聖智にあらざれば、間を用いること能わず【孫子・第6回】「孫子は、将軍が思い込みや偏見を排除して、常に冷静に情報を扱い、それをもとに判断できる資質を要求した。『聖智にあらざれば、間を用いること能わず』(深い思慮や洞察力がないものは諜報を扱うことはできない)とね」「しかし、将軍やリーダーはどのようにすれば、あるいはどうあればそのような資...
2017.10.15 09:00孫子の情報論~日本はなぜ、ミッドウェー海戦に負けたのか【孫子・第5回】「オペレーションを行う上で情報が大切であることは言うまでもないが、人間、特に勝ち進んでいるときなどは情報を軽視しがちになる。『失敗の本質』で言えば、ミッドウェー海戦などがその例にあてはまるのではないだろうか。この戦いが太平洋戦争のなかでどのような位置づけにあるかは知っているね」「...
2017.10.01 09:00「情報」の観点から孫子を読む【孫子・第4回】「今日のところは・・・そうだな。たとえば、『情報』という切り口から考えてみようか。孫子は情報という観点でどのようなことを言っており、それが具体的な事例としてどんなケースにあてはまり、そしてどうするべきなのかをとりあげてみよう」「よろしくお願いします」「一般によくいわれることなんだ...
2017.09.23 06:51『失敗の本質』を副読本に孫子を読む【孫子・第3回】「『孫子』は簡潔な書き方でケースタディがない。読み進めるうえで、そこが問題となる」「僕が学んだ経営学やマネジメントなどで出てきたビジネス事例・ケーススタディなどに当てはめながら読むというのはどうでしょうか?」「悪くはないアイデアだね。そのやり方は効率的に思えるけれど、あまりお勧め...
2017.09.21 09:00噛めば噛むほど味が出る【孫子・第2回】「ところでY君は、『孫子』を読むのにどのくらいの時間がかかった?」「せいぜい2~3時間程度だったと思います」「ふつうに読めばそのくらいだろうね。孫子は結論めいたことを単純淡泊に書いているだけで、具体的事例にはほとんど言及していないからね。しかし、僕がいま仮に『孫子』を通読したら、...
2017.09.09 06:41わかりやすくて、わかりにくい?【孫子・第1回】昼時、待ち合わせのカフェはいつものように混んでいたが、どうにか二人分の席を確保することができた。まだ相手は来ていないようだ。都内で商社勤務をしているY君。SNSを介してコンタクトされ、『孫子』についてレクチャーをしてくれないかと頼まれた。よく聞くと、私がかつて留学していた大学の後...